静寂の森に包まれた「アマン京都」を歩く(日本・京都/2021年3月宿泊)

皆様いかがお過ごしでしょうか。ティースタイルの小泉です。新型コロナの影響が早1年以上続いており、海外旅行の道が閉ざされて長いですね。「早く異国の地へ飛んでいきたい。」そんな思いを温めながら、せっかくの機会、国内に目を向け、日頃の閉塞感やストレスから解き放される居場所を見つけてみましょう。

桜の開花前の2021年3月中旬、国内で3軒目となるアマン、「アマン京都(AMAN KYOTO)」に滞在しました。

アマン京都

アマン京都

多くの有名な宿がひしめく京都にあって、なぜこの地なのか。京都御所などの中心地から車で20分ほどいった洛北エリア、鷹峯(たかがみね)の麓に佇むアマン京都は、喧騒とは無縁の閑静な一角にあります。江戸時代初期から工芸や染織などが盛んな美しい芸術の地として栄えていた名残が感じられます。

高級織物商であった前オーナーが抱いていた、いつか織物ミュージアムを建てたいという長年の夢を、アマンがリゾートという形で受け継ぎ、ようやく2019年お披露目に至った経緯を伺い、何だかロマンティックな気分になりました。

高台からガーデンテラスを見下ろす

高台からガーデンテラスを見下ろす

ケリーヒル ガーデンから見たダイニング「ザ・リビング パビリオン by アマン」

ケリーヒル ガーデンから見たダイニング「ザ・リビング パビリオン by アマン」

まず最初に、案内してくださったマネージャーの方が私の足下を見て、声をかけてくれました。「石畳が多いので・・・良かったらシューズをお貸ししますよ。」おかげで、滞在中どこへも気兼ねなく、敷地内の散策を満喫できました。てきぱきとしたさりげない対応にアマンらしさを感じながら、早速お部屋を見て回りました。

高い木々の木漏れ日を感じながら、高台に建つパビリオンへ向かいます。本当に気持ちの良い小径。スニーカーで苔の道をどんどん歩きます。

木漏れ日がまぶしい石畳を歩いていくと、左側にパビリオンがあります

木漏れ日がまぶしい石畳を歩いていくと、左側にパビリオンがあります

途中遺跡を模して作られた穴が。この上でピクニックランチができる「和(なごみ)」

途中遺跡を模して作られた穴が。この上でピクニックランチができる「和(なごみ)」

道端にちょっとした水場があり、静かな心地よい水音を奏でます

道端にちょっとした水場があり、静かな心地よい水音を奏でます

最上級の客室「鷲ヶ峯(わしがみね)パビリオン」という名前は、鷹峯三山にちなんだものです。凜として無駄のない、それでいて温かみのある和の空間に、心が落ち着くのを感じました。

リビングルームとふたつのベッドルームは畳敷き、そして個室に分かれたダイニングルームと和室があります。キッチンもついており、シェフに来てもらいプライベートな特別時間を過ごすことが可能です。ご家族での団らんにぴったりのスイートルーム、大人6名まで泊まれます。バスエリアの大理石タイルは床暖房になっており、裸足でもひんやり寒さを感じません。それぞれのベッドルームに檜の浴槽がついているところがなんとも贅沢です。

前面の開口部から見えるのは比叡山。新緑の季節はなんともいえない景色になるそうです。

リビングから見えるのは比叡山

リビングから見えるのは比叡山

ダイニングルーム

ダイニングルーム

キングベッドルーム

キングベッドルーム

檜の浴槽

檜の浴槽

ツインベッドルーム

ツインベッドルーム

各ベッドヘッド側からバスエリアをオープンできます

各ベッドヘッド側からバスエリアをオープンできます

もうひとつ、和室を備える贅沢な1ベッドルームの「鷹ヶ峯(たかがみね)スイート」は、「鷲ヶ峯」より若干スペースが狭いということです。

ご希望によってこちらの和室にお布団をひくことができます。数が少ないためお早めにリクエストを。和室の壁がアートになっています。

ご希望によってこちらの和室にお布団をひくことができます。数が少ないためお早めにリクエストを。和室の壁がアートになっています。

続いて、苔の道を歩いて行きましょう。

二手に分かれる道

二手に分かれる道

左の道を行くと、ヨガなどができるフリースペース「禅(ぜん)」があります

左の道を行くと、ヨガなどができるフリースペース「禅(ぜん)」があります

坂を下り、右手に進むと左側にアマンスパがあります

坂を下り、右手に進むと左側にアマンスパがあります

緩く坂を下っていくと、奥には「蛍(ほたる)」という離れがあり、エントランスから一番遠く、おこもり派に人気の客室です。夏の時期には蛍が見られるかもしれません。

紙屋川沿いには、お地蔵さんが並んでいたり、所々に遺跡のような穴倉や小さな池があったり・・・。前オーナーの趣味と遊び心が随所に散りばめられており、心身楽しめる森林浴ができます。

お地蔵さんの裏手には紙屋川が流れています

お地蔵さんの裏手には紙屋川が流れています

しめ縄があり神聖な場所と思われます

しめ縄があり神聖な場所と思われます

2階建ての客室棟は、木と庭に囲まれた1階の「楢(なら)」、森林の景色を望む2階の「楓(かえで)」となっており、私たちは2階のお部屋から石畳を見下ろし、森の眺めを楽しみました。こちらの造りもパビリオンと同様に、畳敷きのベッドルームと床暖房のバスエリア、檜風呂が備わっており、静かで落ち着いた和の空間です。

コロナ渦の現在は、寝具を整えて心憎いサービスをしてくれるターンダウンは残念ながらしていないとのことですが、これを楽しみにしているアマンジャンキーが多くいらっしゃるとか。

2階建ての客室棟

2階建ての客室棟

ツインベッドルーム

ツインベッドルーム

お日様の暖かさと森の景色が溶け込んでいます

お日様の暖かさと森の景色が溶け込んでいます

美しい床の間と座卓スペース

美しい床の間と座卓スペース

季節のウェルカムフルーツ

季節のウェルカムフルーツ

バスエリアを開けると前方に木々の景色

バスエリアを開けると前方に木々の景色

アロマの香りが心地いいアメニティグッズ

アロマの香りが心地いいアメニティグッズ

選べるルームウェア

選べるルームウェア

2階建て棟の案内灯

2階建て棟の案内灯

さて、ランチをいただきに、オールデイダイニングの「ザ・リビング パビリオン by アマン」へ。建物の前には、暖炉のあるガーデンテラスがあり、その前に広がるのは、アマン京都のデザイナー故ケリー・ヒル氏がかつてデッサンしていたという場を偲んだ「ケリーヒル ガーデン」です。残念ながら、オープン目前にして亡くなっています。

ザ・リビング パビリオン by アマン

ザ・リビング パビリオン by アマン

ケリーヒル ガーデンから高台のパビリオンを望む

ケリーヒル ガーデンから高台のパビリオンを望む

暖炉からケリーヒル ガーデンの眺め

暖炉からケリーヒル ガーデンの眺め

夏にはバーベキューができるガーデンテラス

夏にはバーベキューができるガーデンテラス

暖炉がそびえるダイニング

暖炉がそびえるダイニング

ランチでは、京都の食材をふんだんに使った和のテイストに洋風要素を取り入れたお料理が目もお腹も満足させてくれました。また、朝食には京箱朝食かウエスタンブレックファストを選べます。

からすみ・菜の花・アオリイカの「上賀茂バジルのタリオリーニ」

からすみ・菜の花・アオリイカの「上賀茂バジルのタリオリーニ」

食感がすばらしい「アマン京都 フィッシュ アンド チップス」

食感がすばらしい「アマン京都 フィッシュ アンド チップス」

「東京モッツァレラのフレンチトースト」

「東京モッツァレラのフレンチトースト」

春野菜が美しい「黒毛和牛ハラミのグリル」

春野菜が美しい「黒毛和牛ハラミのグリル」

追加で頼んだ桜餅が美味でした

追加で頼んだ桜餅が美味でした

京箱朝食の選べるご飯は豆乳粥がおすすめ

京箱朝食の選べるご飯は豆乳粥がおすすめ

上品に盛られたおばんざいの数々

上品に盛られたおばんざいの数々

ウエスタンブレックファストの選べるメインのひとつ「スモーク渥美サーモンのスクランブルエッグ」

ウエスタンブレックファストの選べるメインのひとつ「スモーク渥美サーモンのスクランブルエッグ」

食後に暖炉で温まり、しばらく静かな時間を過ごします。リビングパビリオンのほか、日本料理「鷹庵(たかあん)」があり、宿泊ゲスト以外にも提供しています。

*2021年3月現在、感染防止対策として営業時間を変更しています。

夕方にはアマンスパにある天然温泉に入ってみました。つるつるの美肌効果がうれしいアルカリ性単純泉です。日本のお風呂文化は、仏教の沐浴から始まったとされており、アマン京都を訪れる外国人ゲストにも珍しいウェルネスオプションとして好評ではないでしょうか。貸し切りもできますので、ぜひおすすめです。

通常はいつでも入れるのですが、現在は感染防止対策として時間と人数を制限し、予約制にしており、都度承諾書にサインをして入湯します。

*2021年3月現在、感染防止対策として営業時間を変更しています。

内風呂

内風呂

露天風呂もゆったりしています

露天風呂もゆったりしています

浴室内にもお水が置かれてあり、のぼせる心配ありません

浴室内にもお水が置かれてあり、のぼせる心配ありません

五感で味わうアマン京都。静寂な楓や楢の林、鳥のさえずり、水の音。朝食前の散歩に、「天ヶ峯(てんがみね)」までの道を歩いてみました。

途中大きな蓮池に金魚が泳いでいます

途中大きな蓮池に金魚が泳いでいます

43の石段を登ります

43の石段を登ります

開けたスペースが現れました

開けたスペースが現れました

チェックアウトの朝、小雨が降ってきました。苔の緑は、雨を吸って一段と深く、生き生きと美しくなります。金閣寺まで徒歩15分の立地。小さなお寺が周りにたくさんあり、鐘の音を聞くことができます。四季を通して木々の移ろいを感じ、五感で楽しめる風情が魅力です。

◆春:新芽が出始め、新緑がスタートします。一緒に春の訪れを楽しめます。
◆夏:なんといっても深い新緑に覆われた森。楓や楢、あおもみじが一層冴える、息をのむ緑のトンネルに包まれてください。これからの時期が特におすすめです。
◆秋:緑が姿を変える10月下旬頃、紅葉の森林浴も本当にすてきでしょう。鹿や猪も遠くに眺められるかもしれません。
◆冬:澄み切った空気を感じながら、遠く比叡山の姿を楽しんでください。葉の落ちた枝に雪が積もり、苔の道が銀世界に覆われる景色もなかなか味わい深いものです。

新緑はもう少し先

新緑はもう少し先

アマン京都では、西陣織や特別仕様の調度品など、和の芸術をいたるところで体感できます。改めて日本の美しさを実感できます。本当に静かに過ごしたい方へ。喧噪を離れて、暮らすようにアマン京都に滞在してみてはいかがですか。

アマン京都 公式HPはこちら

アマンの宿泊予約については、アマン正規代理店のティースタイルにお任せください。
お問い合わせは下記のメール、あるいはフリーアクセスより受け付けております。お気軽にお問い合わせください。
メールアドレス:contact@teestyle.jp
フリーアクセス:0800-800-0702(無料通話がご利用いただけます)

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◆アマネムでの滞在レポートは、こちらからご覧ください。

ウェルネスがかなう場所「アマネム」(日本・三重/2021年3月宿泊)

◆現在、日本には東京、三重、京都と3軒のアマンがございます(2021年4月時点)。以下の記事では各ホテルについて簡単にご紹介しておりますので、よろしければあわせてご覧ください。

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2021.04.15.updated