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【視察レポート】絶景が楽しめるベルニナ エクスプレス乗車体験★ バスと列車でルガーノからサンモリッツへ(スイス/2023年9月視察⑧)

こんにちは。トラベルコンサルタントの角です。2023年9月、スイスの視察へ行ってまいりました。スイスと言えば、美しい自然に囲まれているアルプスの国! そして、世界一といっても過言ではないほどに、鉄道やバスなどの公共交通機関が発達している鉄道王国でもあります。

今回は、スイスの古都ルツェルンとユングフラウ地方の玄関口となるインターラーケンを結ぶ観光列車、ルツェルン インターラーケン エクスプレス乗車体験の視察レポート(※)に続き、「ベルニナ エクスプレス バス(Bernina Express Bus)」と、スイスの中でも人気の高い観光列車「ベルニナ エクスプレス(Bernina Express)」の乗車体験をご紹介いたします。

(※)ルツェルン インターラーケン エクスプレス乗車体験の視察レポートは、最下部のリンクからご覧いただけます。

真っ赤な車体が青空に映える、ベルニナ エクスプレス バス

真っ赤な車体が青空に映える、ベルニナ エクスプレス バス

スイスの鉄道やバスの路線網は、観光地はもちろんのこと、山上の展望台や小さな村までを結んでいるので“スイスの絶景めぐり”には欠かせない存在です。特に、鉄道ルートそのものが旅の目的となるような観光列車も多く、スイス政府観光局では、スイスの4つの言語圏(ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語)、11の湖、5つの世界遺産を結んで走る、1,280kmの絶景ルートを、人気の展望車両に乗ってスイスのハイライトをめぐる旅「スイス グランド トレインツアー」とうたってプロモーションしています。

スイス グランド トレインツアー ルートマップ(©SwitzerlandTourism)

スイス グランド トレインツアー ルートマップ(©SwitzerlandTourism)

「ベルニナ エクスプレス」といえば、車窓からの絶景が世界遺産に登録されているベルニナ線(サンモリッツからティラーノ)を運行するパノラマ列車が良く知られていますが、スイスのトロピカルなリゾート地、ティチーノ州のルガーノと、スイスとイタリアの国境、ティラーノをつなぐバスのルートもあるんです!

左下の赤い丸で囲ったところがルガーノ、右上の赤い丸で囲ったところがティラーノで、この2つを結ぶ青い線がベルニナ エクスプレス バスのルートです(©SwitzerlandTourism)。ベルニナ エクスプレス バスでは、主にスイスとイタリアにまたがる湖水地方を走り抜けていきます。毎日、午前にルガーノ発、午後にティラーノ発が運行しています(2023年9月時点)。所要時間は約3時間(トイレ休憩1回)です。

左下の赤い丸で囲ったところがルガーノ、右上の赤い丸で囲ったところがティラーノで、この2つを結ぶ青い線がベルニナ エクスプレス バスのルートです(©SwitzerlandTourism)。
ベルニナ エクスプレス バスでは、主にスイスとイタリアにまたがる湖水地方を走り抜けていきます。毎日、午前にルガーノ発、午後にティラーノ発が運行しています(2023年9月時点)。所要時間は約3時間(トイレ休憩1回)です。

今回、私はルガーノからティラーノへ向かうバスに乗車しました。ルガーノの発着場所は、ルガーノ駅に隣接(50m位離れた場所)する駐車場です。乗車する際には、ドライバーさんに予約確認書を提示して、指定の座席に座ります。夏のハイシーズンは、満席になることがほとんどですので、事前予約が必須です。また、座席番号は予約時に決まりますが、窓側などの希望を出すことはできません。

スーツケースなどの大きな荷物はバスのトランクに入れてもらいます

スーツケースなどの大きな荷物はバスのトランクに入れてもらいます

9月後半の時期でもこのとおり満席! しかも、この日は2台での運行でした

9月後半の時期でもこのとおり満席! しかも、この日は2台での運行でした

走行中は、座席に用意されている冊子の案内に従って、専用アプリ「スイス トラベル ガイド アプリ(Swiss Travel Guide App)」をダウンロードすると、走行ルートのタイムリーな位置情報や、観光スポットの音声案内を聞くことができます。こちらは、車内のWi-Fiを利用するシステムで、日本語の音声はなく活字での案内でしたが、なかなか良いサービスです! また、ベルニナ エクスプレスの列車の区間も、共通のシステムを使用しています。

座席に用意されているトラベル ガイドの冊子

座席に用意されているトラベル ガイドの冊子

車内のWi-Fiに接続してログイン

車内のWi-Fiに接続してログイン

日本語で表示されます

日本語で表示されます

常に現在地を知ることができ、★のポイントをクリックするとその場所の案内情報が表示されます

常に現在地を知ることができ、★のポイントをクリックするとその場所の案内情報が表示されます

ルガーノ出発後は、ルガーノ湖(スイス)とコモ湖(イタリア)の湖畔を走り抜けて行きます。コモ湖を過ぎると、勇ましいアルプスの岩山が近づいてきます。そして、ワインの産地、ヴァルテッリーナ渓谷(イタリア)の山の急斜面には、ブドウ畑が続きます。終点のティラーノは、もう少しです。

湖畔の風景

湖畔の風景

勇ましいアルプスの岩山

勇ましいアルプスの岩山

ヴァルテッリーナのブドウ畑

ヴァルテッリーナのブドウ畑

陽光の湖水地方から、ヴァルテッリーナ渓谷の景色を楽しみながらの約3時間のドライブはあっという間! イタリアとスイスの国境の町ティラーノに到着しました。

いよいよ人気の観光列車「ベルニナ エクスプレス(ベルニナ急行)」に乗車です。ティラーノ駅の周辺には、カフェやレストランが集まっているので、ランチタイムやカフェタイムを挟んだあとの出発時間で列車を選ぶのも良いと思いますが、今回はそのままの接続(乗換時間17分)を予約しました。

ベルニナ エクスプレスのバス停と列車の駅とのアクセスは、地下道(スロープあり)を通り抜けるだけ

ベルニナ エクスプレスのバス停と列車の駅とのアクセスは、地下道(スロープあり)を通り抜けるだけ

ティラーノ駅(正面)

ティラーノ駅(正面)

車内ではワゴンサービスがあるので、ドリンクや軽食を頼むことができます。

パノラマ列車(1等車)。車内の様子

パノラマ列車(1等車)。車内の様子

車内サービスのパンフレットなど

車内サービスのパンフレットなど

ティラーノからサンモリッツへ向けて出発します。

右下の赤い丸で囲ったところがティラーノ、左上の赤い丸で囲ったところがサンモリッツで、この2つを結ぶ赤い線がベルニナ エクスプレスのルートです(©SwitzerlandTourism)。世界遺産の絶景を走る、ベルニナ線区間の乗車時間は約2時間半です。

右下の赤い丸で囲ったところがティラーノ、左上の赤い丸で囲ったところがサンモリッツで、この2つを結ぶ赤い線がベルニナ エクスプレスのルートです(©SwitzerlandTourism)。
世界遺産の絶景を走る、ベルニナ線区間の乗車時間は約2時間半です。

ティラーノを出発してしばらくすると、見どころのひとつでもある有名な360度ループ橋「ブルージオ(Brusio)」を通ります。円を描くように斜度を上げていく様子はわくわくします! 動画を撮影したので、ご覧ください。

そのあとは、美しいポスキアーヴォ湖や、のどかな谷間を抜け、くねくねとベルニナ峠を登っていきます。

ポスキアーヴォの町

ポスキアーヴォの町

赤い車両が絵になります(*^^*)

赤い車両が絵になります(*^^*)

ベルニナ峠をだいぶ上ってきました! 遠くにはポスキアーヴォの街と湖

ベルニナ峠をだいぶ上ってきました! 遠くにはポスキアーヴォの街と湖

ベルニナ峠を登り切り、ベルニナ線最高地点、標高2,253mのオスピツィオ ベルニナ駅の手前のアルプ グリュム駅で、15分程度停車します。ここでは、みんな列車を降りて、パリュ氷河を目の前に記念撮影などを楽しみます!

パリュ氷河を望むアルプ グリュム駅

パリュ氷河を望むアルプ グリュム駅

かつて駅の目の前まで迫っていた氷河は、刻々と後退し続けています

かつて駅の目の前まで迫っていた氷河は、刻々と後退し続けています

アルプ グリュム駅をあとにして、4,000m級のベルニナ アルプスの峰々と、ラーゴ ビアンコを横目に、列車は峠を下り始めます。終点のサンモリッツへと近づいてきました。

ラーゴ ビアンコは“白い湖”という意味のベルニナ峠にあるダム湖です

ラーゴ ビアンコは“白い湖”という意味のベルニナ峠にあるダム湖です

サンモリッツへと近づくとともに谷間は開けて穏やかな空気感に変わっていきます

サンモリッツへと近づくとともに谷間は開けて穏やかな空気感に変わっていきます

今回はポントレジーナのグランド ホテル クローネンホフ(Grand Hotel Kronenhof)に1泊するため、サンモリッツの1駅手前のポントレジーナ駅で下車しましたが、ここからサンモリッツまでは、列車で5分ほどの距離です。

※グランド ホテル クローネンホフのホテルレポートは公開中です。最下部のリンクから、どうぞ合わせてご覧ください。

ベルニナ エクスプレスは、スイストラベルパスのご利用で、無料で乗車できる区間です。ただし、パノラマ列車の乗車には、座席指定予約が必要で、追加料金がかかります。しかし!パノラマ列車にこだわらなければ、追加料金は不要です。乗車できるのは通常車両(2等車)になりますが、窓を開けることができるので外の風を感じられますし、窓の反射を気にせずに写真を撮ることができるので、個人的には通常車両もおすすめです(^O^)/

ベルニナ エクスプレスの通常車両もおすすめ♪

ベルニナ エクスプレスの通常車両もおすすめ♪

スイスを個人で周遊旅行するには「スイストラベルパス」がおすすめです。スイス全土と、隣国リヒテンシュタイン公国内の、あらゆる交通機関が参画するネットワークを、シームレスに利用できる旅行者向けの交通パスです。基本的に予約(座席指定)は必要なく、いちいち切符を購入する手間がなく、自由に乗り降りできるので、スマートに鉄道旅行を楽しめちゃいます!

【注意点】
・ 氷河急行やベルニナ急行などの一部のパノラマ列車は事前予約が必要で、追加料金が発生する場合があります。
・ 座席予約を事前にする場合は、追加で座席指定料金が必要となります。
・ 基本的に事前予約は必須ではありませんが、ハイシーズン(7月から9月)には満席になる場合もありますので、事前予約をおすすめします。

ちなみに、交通パスはさまざまな種類がありますので、旅のスタイルにあわせて最適なものを選びましょう!

角 千春

トラベルコンサルタント 角 千春

便利でお得なスイストラベルシステムの交通パスを使いこなして、登山鉄道だけではない、スイスの絶景と魅力に出会いに行きませんか? スイス旅行にご興味のある方は、ぜひティースタイルまでお気軽にお問い合わせくださいませ。


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■関連ページ:

【ホテルレポート】グランド ホテル クローネンホフ<前編> (スイス・サンモリッツ近郊[ポントレジーナ]/2023年9月視察③) 【ホテルレポート】グランド ホテル クローネンホフ<後編> (スイス・サンモリッツ近郊[ポントレジーナ]/2023年9月視察④) 【視察レポート】手軽にパノラマルートが楽しめる! ルツェルン インターラーケン エクスプレス乗車体験(スイス・インターラーケン発/2023年9月視察⑤)