FRANCE REPORTフランス 視察ブログ
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2024年3月にパリを視察してまいりました、トラベルコンサルタントの角です。パリの街は中央に流れるセーヌ川によって、北側の「右岸エリア」と、南側の「左岸エリア」に分かれ、それぞれの街並みの雰囲気や流れている時間も異なります。
右岸エリアには、凱旋門、シャンゼリゼ大通り、オペラ座、ルーブル美術館、2大デパートなどパリの王道スポットが集まるので、常に観光客でにぎわいますが、左岸エリアは、学生街(カルチェ ラタン)や、パリ市民の憩いの場(リュクサンブール公園)、古き良き時代の趣が残るカフェなど、パリ市民に愛されているエリアです。
前回のパリの左岸エリアでの過ごし方&おすすめスポットに続いて、今回は左岸を代表する美術館、オルセー美術館での過ごし方をご紹介します。
◆オルセー美術館で世界最大の印象派コレクションに浸る
パリを代表する美術館といえば、ルーブル美術館。レオナルド ダ ヴィンチの『モナ リザ』、古代ギリシャの彫刻『ミロのヴィーナス』や『サモトラケのニケ』など、美術の教科書に登場する数々の芸術品を実際に見られる!ということで、世界中から訪れる観光客が目指す美術館ですが、そのルーブル美術館と並んで知られるのが、セーヌ川左岸にある「オルセー美術館(Musée d'Orsay)」です。
オルセー美術館は、世界で最も多くの“印象派”の作品を所蔵する美術館で、印象派の生みの親、クロード モネを始め、ゴッホ、ルノワール、ゴーギャン、セザンヌなどの名だたる印象派画家たちの作品が展示されています。
そんなルーブル美術館とオルセー美術館は、実は2つで1つのような美術館となっていること、ご存知ですか? ルーブル美術館には、古代エジプト、ギリシャ、ローマ時代から中世時代の宗教画やルネサンス芸術、宮廷絵画の時代までの芸術品が展示され、オルセー美術館には、19世紀のフランスで誕生した印象派を中心に、1914年までの近代芸術作品を展示しています。つまり、ざっくり分けると、印象派時代より前の時代の芸術品はルーブル美術館、以後の時代の芸術品はオルセー美術館に所蔵されていて、2つの美術館を制覇すれば、芸術の歴史を時代順に辿れるようになっているのです。
とはいえ、ルーブル美術館だけでも、すべての展示品を見てまわるには最低1週間は必要!と言われる規模。もしも、パリ滞在時間中に1か所しか美術館に行く時間がなく“古代文明や宗教画や宮廷画にはあまり興味ない”という方なら、オルセー美術館へ行くことをおすすめいたします!
※ルーブル美術館には38万点以上が収蔵されていますが、印象派の作品はありません。
◆入場後は迷わず5階へ!
印象派の巨匠たちの作品は、美術館最上階の5階に集まっています。館内に入場したら、目の前に伸びる中央回廊をまっすぐに進んでいき、まずは迷わず最上階へ上がりましょう! 時間がない場合は、このフロアを鑑賞するだけでも十分なほどに、印象派の名画が展示されています。
◆天井画の美しいレストランでランチを楽しむ
開館当初(1900年代)から美術館の2階には、「ミュゼ ドゥ オルセー レストラン(Restaurant du Musée d’Orsay)」があります。美術館内とはいえ、まるで宮殿のサロンにいるかのようなロココ調の天井画や、シャンデリアが素敵な空間で、お食事はビストロレベル! ランチタイム以外には、優雅なティータイムを楽しむこともできる人気のレストランです。 お昼時(12~13時)は混みますので、前後の時間にずらして行くのがおすすめです。
◆時間の余裕があれば、ぜひ地上階へ!
地上階(0階)には、「ミュージアムショップ」と「特別展」の会場があります。特別展は、開催期間によって展示されているものが異なりますので、興味のあるテーマならぜひ立ち寄りましょう! 一般入場券で見学できます。
*開催中の特別展を鑑賞
■『パリ1874年 印象派の創造』展(期間限定の特別展)
今回の特別展会場では、『パリ1874年 印象派の創造』という大展覧会が開催中でした! 2024年3月26日~7月14日の期間中、第1回印象派展の画家たちによる傑作、130点が一堂に集められています。1874年にパリで最初の印象派展(当時の基準や伝統を否定した革新的な芸術運動)が開催されてから、今年でちょうど150年とのことです。
◆事前予約は必要でしょうか?
答えは“YES”です。ルーブル美術館と同じく、とても人気のある美術館ですので、余裕をもった早めの事前予約(入場時間枠)を強くおすすめいたします。予約は、大体4か月先まで可能で、1か月を切ってからでは完売になっていることも多いです。事前予約枠が完売などで予約ができなかった場合は、当日券を購入することもできますが、入場するのに数時間(平均1~2時間)並ぶ覚悟が必要です!
今回私は、事前予約なしで行ったのですが、印象派誕生から150周年の特別展期間とイースターホリデー(ヨーロッパの春休み)が重なっていたので、約2時間並びました(これも検証してみないとわからないことですので、途中で断念せずに頑張りました)。
◆要注意! 入場の列について
当日券で入場する場合は、入場口のロケーションとアクセス情報を、事前に収集するのがポイントです。なぜなら、混雑時は大行列で入場の列が分かりにくいからです! 以下の画像のように、混雑時の美術館周辺は次から次へと人が集まってくるので、「とにかく列に並びたい!」しかし、列の先まで行かないとどの列に並べばいいのか確認できず大慌てという状況におちいります。
入場口手前10m付近になって、ようやく何の列なのかわかりました。
こちらは事前予約者用Aの入口です。Cの入口(建物正面向かって右手)とは反対側になります。美術館への入場口にはセキュリティチェック(荷物検査)があるため、入場時間枠の予約があっても、多少は並ぶことになります。
このように、オルセー美術館の入場口は大きく左右に分けられていて、一般客が利用するのはAとCになります。基本的にAは優先入場口、Cは優先入場なしという分け方のようですが、さらに2つ(合計4つ)の並び口、A1、A2、C1、C2が下記のように設けられています。
●A1:団体ツアーや特別会員用
●A2:チケット予約者(入場日時指定済み)専用
●C1:パリミュージアムパス保有者など、日時指定予約を伴わないチケットやパス保有者専用
●C2:当日券購入者用(チケット購入窓口は館内)
なお、当日券の購入場所は、C2から入場し、セキュリティチェックを通過すると目の前に窓口があります。また、展示エリアに行く途中には、クロークやオーディオガイドカウンターがありますので、必要に応じて利用しましょう。その後は、最上階(5階)に上がって鑑賞タイムをお楽しみください。
※見学時間の目安は、有名どころの作品を見るだけなら5階を中心に、入場してから2時間前後でしょう。
◆オルセー美術館 基本情報
●開館時間:火、水、金、土、日曜日 09:30〜18:00、木曜日 09:30〜21:45
●休館日:毎週月曜日、5/1、12/25
●入場券:オンライン事前購入 16ユーロ、当日購入 14ユーロ
※木曜日18:00以降の入場は、オンライン事前購入 12ユーロ、当日購入 10ユーロ
●最寄駅:メトロ12号線「ソルフェリーノ駅」、RER C線「ミュゼ ドルセー駅」
入場口Aは、セーヌ川沿いの通りから、入場口Cは、セーヌ川と反対側の通りから向かうのがおすすめです。
※上記内容は2024年3月視察時点のものです。最新の情報はオルセー美術館公式サイトにてご確認ください。
トラベルコンサルタント 角 千春
裏タイトル「事前予約なしで混雑時のオルセー美術館へ行ってみた!」のレポートはいかがでしょうか?(笑) 今回の入場時の行列は、なかなかの状況ではありましたが、館内に入場してしまえば、人の流れはある程度は分散しますので、どこにいっても人混みで作品が見られない!という状況ではありませんでした。
また、日本の美術館では、これだけの数の名作をじっくりと鑑賞できることはなかなかありませんので、時間に余裕のあるパリ滞在時には、半日程度の時間をかけて「オルセー美術館」で贅沢な時間を過ごしてみてはいかがですか?
フランス パリへの旅行にご興味のある方は、お気軽にティースタイルまでお問い合わせください。
トラベルコンサルタント 角 千春のご紹介
■関連ページ:
※ほかのレポートでは、左岸エリアのおすすめスポットやプチホテルの様子を紹介していますので、最下部のリンクより合わせてご覧ください。
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