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【視察レポート】ロマンティックな水辺の古都ルツェルンの街歩き観光(スイス/2023年9月視察⑥)

こんにちは。トラベルコンサルタントの角です。2023年9月、スイスの視察へ行ってまいりました。スイスと言えばアルプスの国! 美しい自然に囲まれている山国のイメージが強いと思いますが、スイスには中世ヨーロッパの佇まいが残るかわいらしい街や、ハイジの世界観が残る素朴な村など、山歩きだけではなく、街歩きも楽しい国なんです。今回は、スイス連邦発祥の地方にあるロマンティックな古都「ルツェルン(Luzern)」の街歩きをご案内します!

湖上から眺めるルツェルンの街並み

湖上から眺めるルツェルンの街並み

ルツェルンは、スイス中央部の複雑に入り組んだフィアバルトシュテッテ湖(4つの森の州の湖)、通称ルツェルン湖のほとりに位置しています。また、この地域はスイス連邦発祥の地! そして、スイス観光の先駆けとなった地域で、昔も今もスイスを代表する観光名所です。ルツェルンを中心として、湖のクルーズや周辺の山々にある展望台など、バラエティに富んだ楽しみ方ができるんです。

湖のほとりに位置するルツェルン

湖のほとりに位置するルツェルン

ルツェルン中央駅から街歩きをスタートします。ルツェルン中央駅の目の前には、ルツェルン湖と船着き場、旧市街の美しい街並みが広がっています。

ルツェルン中央駅。駅前広場でひと際目をひくエレガントなゲートは、かつての駅舎の一部

ルツェルン中央駅。駅前広場でひと際目をひくエレガントなゲートは、かつての駅舎の一部

クルーズ船の乗船場は、駅からすぐのエリアでとても便利。さまざまなクルーズコースを楽しめます

クルーズ船の乗船場は、駅からすぐのエリアでとても便利。さまざまなクルーズコースを楽しめます

湖に流れ込むロイス川の両岸に発展していった旧市街や、古い橋や城壁など中世時代の面影が残る街並みを歩けば、ノスタルジックなひとときになることでしょう。ルツェルンはとてもコンパクトなので、街歩きの楽しみやすさも抜群です。

「カペル橋」と「ヴァッサートゥルム(水の塔)」は、ルツェルンのシンボルです。カペル橋は、14世紀に城塞の一部として建設された橋で、ヨーロッパで最も古い屋根付きの木造の橋です。橋の屋根や梁には、守護聖人の伝記などが描かれた板絵が飾られていましたが、残念なことに1993年の火災により大部分を焼失してしまいました。しかし、被害を免れたオリジナルが何点か残っているので必見です。また、橋の途中の八角塔、ヴァッサートゥルムは、かつては牢獄や拷問所として使われていたといいます。

カペル橋とヴァッサートゥルム

カペル橋とヴァッサートゥルム

旧市街側から見たカペル橋

旧市街側から見たカペル橋

ノスタルジー感が満載です

ノスタルジー感が満載です

火災を免れた板絵

火災を免れた板絵

ロイス川に面して佇む「イエズス会教会」は、スイスで最も古いバロック様式の教会で17世紀のもの。 玉ねぎ型の尖塔はバロック様式の象徴です。教会の内陣はとても明るく、温かな空気に包まれています。以下写真にあるようにうねうねと波打つようなデザインもバロック様式の特徴です

イエズス会教会

イエズス会教会

明るい空間の教会の内陣

明るい空間の教会の内陣

内陣はすべて漆喰装飾(フレスコ画)

内陣はすべて漆喰装飾(フレスコ画)

ロイス川沿いのにぎやかなエリアから少し奥まった場所に静かに佇む「フランシスコ教会」。こちらは、より古い時代の教会で13世紀後半のゴシック建築。天を突き刺すような屋根の塔がゴシック様式の象徴です。

フランシスコ教会

フランシスコ教会

教会の内陣には、ゴシック時代らしい厳粛さが漂います

教会の内陣には、ゴシック時代らしい厳粛さが漂います

聖母子の礼拝堂

聖母子の礼拝堂

先の尖ったアーチもゴシック様式の特徴です

先の尖ったアーチもゴシック様式の特徴です

礼拝堂の天井にはたくさんの天使たち♪

礼拝堂の天井にはたくさんの天使たち♪

カペル橋と同じく、城塞の一部として完成した屋根付きの木造橋「シュプロイヤー橋」は15世紀に造られました。

シュプロイヤー橋

シュプロイヤー橋

こちらの橋の板絵は今もオリジナル(17世紀に描かれたもの)が健在

こちらの橋の板絵は今もオリジナル(17世紀に描かれたもの)が健在

旧市街の北側の丘を少し上ったところに、街を守るために造られた14世紀の城壁「ムゼック城壁」があります。麓の旧市街からは、ゆるやかな丘の坂道を上ること約10~15分。ちょっとした運動です(^^ゞ

ムゼック城壁

ムゼック城壁

スイスに現存する城壁の中では最長(200m)。城壁の上を歩くことができます

スイスに現存する城壁の中では最長(200m)。城壁の上を歩くことができます

城壁に備わる9つの塔のうち、4つの塔に上がることもできます

城壁に備わる9つの塔のうち、4つの塔に上がることもできます

シュプロイヤー橋からの望むムゼック城壁

シュプロイヤー橋からの望むムゼック城壁

城壁の上からは、麓の旧市街や、その先に広がる湖などが一望できます。

城壁から望むルツェルン湖とリギ山

城壁から望むルツェルン湖とリギ山

城壁から望むピラトゥス山

城壁から望むピラトゥス山

ルツェルンの旧市街は、ムゼック城壁からロイス川をはさんでイエズス会教会周辺を指しますが、主に、川の北側の石畳が敷き詰められた一帯には、美しい壁画が描かれた、歴史的な建物に囲まれた広場が点在します。

ルツェルンの旧市街

ルツェルンの旧市街

コルンマルクト広場にあるレストラン

コルンマルクト広場にあるレストラン

シュテルネン広場

シュテルネン広場

スイス連邦が誕生した際に、連邦の誓いを交わしたヴァインマルクト広場

スイス連邦が誕生した際に、連邦の誓いを交わしたヴァインマルクト広場

ルツェルン旧市街から北の方角へ5分ほど歩いたエリアに、砂岩の崖に刻まれた“瀕死のライオン”、または“嘆きのライオン”として知られている「ライオン記念碑」と「グレッチャーガルテン(氷河公園)」があります。このライオン記念碑は、フランス革命の際、フランス王家を最前線で守ってチュイルリー宮殿で亡くなった、700人以上のスイス傭兵の果敢な英雄的行為を称えて刻まれた慰霊碑です。

公園の入り口。ライオン記念碑とグレッチャーガルテンは同じ敷地内にあります

公園の入り口。ライオン記念碑とグレッチャーガルテンは同じ敷地内にあります

ライオン記念碑

ライオン記念碑

ライオン記念碑の奥には、こんな街中で氷河の跡が見られる!?という、スイスならではのユニークなスポット、グレッチャーガルテンがあります。1872年に牧草地だったこの場所に、地質学的に重要な氷河の痕跡が発見され、現在は野外博物館として、天然記念物に指定された2万年前の氷河期にできた巨大な穴や、貝や、植物の化石などを展示しています。

グレッチャーガルテン

グレッチャーガルテン

写真では伝わりにくいですが…、氷河の溶けた水流で削られた様子など、なかなかの迫力です!

写真では伝わりにくいですが…、氷河の溶けた水流で削られた様子など、なかなかの迫力です!

ここまでのルツェルン街歩きでは、約2時間から3時間程度で十分に楽しむことができました! とはいえ、ルツェルンの魅力は街歩きだけではありません。例えば、ルツェルン近郊のピラトゥス山、リギ山、ティトリス山、ブルゲンシュトック山などの展望台へ足をのばしたり、ルツェルン湖のクルーズを楽しむこともおすすめですし、ルツェルン インターラーケン エクスプレス(※)の絶景パノラマルートを利用して、ユングフラウ地方へ日帰り観光することも可能です。

(※)ルツェルン インターラーケン エクスプレスについては、前回のレポートでご紹介しています。最下部のリンクからご覧いただけますので、ぜひこちらもあわせてご覧ください。

角 千春

トラベルコンサルタント 角 千春

ロマンティックな水辺の古都ルツェルンを拠点に、スイスのかわいい街とアルプスの大自然を満喫する旅はいかがですか? スイス旅行にご興味のある方は、ぜひティースタイルまでお気軽にお問い合わせくださいませ。


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