

Girona REPORTジローナ(県) 視察ブログ
【視察レポート】コスタ・ブラバ観光とミシュラン1つ星レストラン「Els Tinars」(スペイン・ジローナ/2022年5月視察③)
みなさん、こんにちは。トラベルコンサルタントの関です。突然ですが、スペインの「コスタ・ブラバ(Costa Brava)」という土地をご存じでしょうか? コスタ(Costa)はスペイン語で直訳すると、海岸線。ブラバ(Brava)は荒々しい、またはでこぼこの~という意味です。つまり「荒々しい海岸線」という意味となります。コスタ・ブラバはジローナのアルト・アンプルダーからセルバというエリアにまたがる海岸線で、エメラルドブルーの美しく透き通った海、白い砂浜、古い漁村の面影の残る白いあばら家の建物などの景観を楽しむことができます。
かつては漁業で栄え、特にパラモスというエリアで獲れるパラモス産の海老は朱色が特徴の赤海老で新鮮で美味しく、他の海老と比べても高値で今も取引をされております。現地のシーフードレストランではなくてはならない存在です。ガイドさんのお話では近年の温暖化の影響を受け、漁獲量が減少してしまい、漁師の数も減ってしまっているとのことでした。
コスタ・ブラバではガルビ(garbis)と呼ばれるこの土地特有の海洋性の暖かい偏西風が吹きます。この温暖な気候がスペインが誇る画家ダリをはじめ、数々の芸術家を魅了し、作品に影響を与えたと言われています。

コスタ・ブラバ観光でのひとコマ
◆La Gastronomica主催のコスタ・ブラバ散策
今回参加した研修旅行では、カタルーニャ政府観光局、スペイン政府観光局の各社様のご協力のもと、「コスタ・ブラバ散策(ランチ付き)」のアクティビティを「La Gastronomica(ラ・ガストロノミカ)」社さんにアレンジしていただきました。
※こちらのアクティビティは10名程度の小グループでのアレンジが可能です。2名などの個人旅行ではご参加いただくことはできません。
*La Gastronomica(ラ・ガストロノミカ)とは?
またまた質問になりますが、「ガストロノミー」という言葉をご存じでしょうか? 「ガストロノミー」とは、フランス語で「美食」を意味します。日本では美食術や美食学とも訳されたりもします。贅沢、先鋭的な料理を調理し、味わうことと理解されたりもしますが、広義では歴史、風土などのバックボーンに料理にまつわる発見、研究、理解、執筆などを行うことを指し、その分野は多岐に渡ります。

「La Gastoronomica(ラ ガストロノミカ)」 はソムリエの資格とこのガストロノミーに深い見識を持つClaraさん、栄養士の資格と優れた料理の腕を持つJaumeさんのご夫婦が立ち上げた会社で、コスタ・ブラバにて生産された食材の地産地消活動や観光地としてのプロモーション活動を行われております 。
La Gastronomicaでは10名程度の小グループでのコスタ・ブラバ散策+船上でのランチやレストランでの講演、チームビルディングなどのアレンジが可能です。
La Gastronomica(ラ・ガストロノミカ)の公式HPはこちら*コスタ・ブラバ散策
コスタ・ブラバ散策の様子を写真で振り返ります。

難しいニュアンスの内容を懇切丁寧に説明してくれるガイドのMoisesさん

Claraさんからコスタ・ブラバの歴史、風土などについて案内してもらいます。植物などの生態系について、視察メンバーが質問しています

昔の面影を残す漁師のあばら家

ビーチに佇む老夫婦

天候が良ければこの入り江に入り、船上でランチを食べることができます

波による浸食でできた天然の洞窟
*スペイン伝統の古民家でのランチ

本来であれば、コスタ・ブラバの入り江の船上でのランチを予定しておりましたが、波が高かったこともあり、今回はスペイン伝統の古民家をリノベーションした貸別荘にてランチをアレンジしていただきました。
Claraさんの案内で、コスタ・ブラバ散策をしている間、Jaumeさんがランチの準備をしてくれておりました。 Jaumeさんは栄養・健康分野のご出身で、バルセロナで有名なホフマンケイタリングスクールで料理人のトレーニングをし、Claraさんとともに「ガストロノミー」でのキャリアをスタートされたのだそうです。
コスタ・ブラバまたジローナで獲れた新鮮な食材を伝統的、素朴な調理方法で提供いただきました。

食前のスパークリングワインについて説明してくれるClaraさん

無造作におかれたムール貝の量に驚き!

カタルーニャ地方でよく食べられるパンコントマテはトマトの断面をパンに擦り付けて、ニンニクとともにいただきます

調理が難しいとされるアーティチョークは貝とグリーンピースとともに! 貝の出汁が効いていて、美味しかったです

新鮮なパラモス産の海老

パエリアのライブクッキング
特に、その場で作ってもらったパエリアはこの研修旅行で、いや人生のなかで一番美味しかったかもしれません!

Jaumeさん渾身のパエリアが完成しました!

ご自身が執筆された「ガストロノミー」本を紹介するClaraさん
Jaumeさんの確かな腕で調理されたお料理の数々、そして各料理にあったワインはソムリエの資格を持つClaraさんのチョイスで堪能しました!

「ガストロノミー」に関しての詳しいお話から日常の他愛無い会話も弾み、楽しい時間を過ごさせいただきました。現地の方々とのコミュニケーション、こういった楽しみ方も旅の醍醐味のひとつですね。
◆ミシュラン1つ星レストラン「Els Tiners」へ
*季節の食材を活かした伝統的で創造的な料理を満喫
コスタ・ブラバにて、ミシュラン1つ星獲得のお店にディナーに行ってまいりましたので、ご紹介いたします。こちらの「Els Tiners(エルス タイナース)」はコスタ・ブラバが観光地として注目されはじめた1950年初頭から、Gascons-Lloveres-PalagosVerges家によって運営されている伝統ある家族経営のレストランです。現在は3代目によって運営されており、厨房ではお兄さんが調理を、ホールでは妹さんが給仕を担当されております。
緑に覆われひっそりと佇む外観は、夜になるとライトアップされロマンティックな雰囲気へと様変わりします。

緑で覆われた隠れ家的な外観

ミシュランの表彰盾が飾られていました
店内は白で統一され、落ち着きと気品を感じます。

エントランスから入ると、ラウンジスペースがあります

白を基調とした落ち着きのある店内

華やかなお料理が創られる厨房
提供されるお料理はどれも彩りがよく、華やかに盛り付けされており、鼻に抜ける香りや触感など五感を楽しませてくれます。濃厚な味かと思えば、すっきりとした後味に変化したりとまるで科学の実験をしているかのような、奥深い味わいを感じました。特に一品目の「フォアグラとジローナフィレステーキのタルタル」は個人的に絶品でした。

フォアグラとジローナフィレステーキのタルタル

ブルーロブスターのグリルと珊瑚のロマネスク風

オックステイルのシチュー 赤ワインソース

レモンピールのアイスクリーム、マンダリンと人参のコンポート グランドマルニエ
現地の方、観光で来られているお客様もドレスアップされており、非日常的な素敵な空間となっておりました。ピークのシーズンは約2ヶ月前からの予約が必要となるようですので、お早めにお問合せすることをおすすめいたします。
レストラン「Els Tiners」の公式HPはこちら
トラベルコンサルタント 関 啓吾
以上、いかがでございましたでしょうか? カタルーニャ州コスタ・ブラバでは、新鮮な海鮮を提供するお店やおしゃれな1つ星レストランなどグルメなお客様も楽しめるところがたくさんございます。気になるお客様はぜひ、ティースタイルのコンサルタントにご相談ください♪
トラベルコンサルタント 関 啓吾のご紹介