ナバテア人が残したバラ色の遺跡

ヨルダン南部、死海とアカバ湾の間の砂漠地帯に位置する「ペトラ Petra」。紀元前1世紀頃、遊牧民族のナバテア人が、香辛料などの隊商交易を行った拠点として栄えました。広大な敷地には、砂岩をくり抜いて造られた遺跡群が点在しています。ペトラ遺跡の中でも最大の見どころとなるのは、「エル・ハズネ（宝物殿）」です。遺跡の入口から、巨大な岩の裂け目「シーク」を進むと、バラ色の遺跡が徐々に姿を現します。映画『インディー・ジョーンズ/最後の聖戦』のロケ地としても有名で、映画で観たという方も多いのではないでしょうか。夜には幻想的なイベント「ペトラ・バイ・ナイト」も開催されます。キャンドルを灯し、ライトアップされたエル・ハズネが言葉にならないほどの美しさです。

19世紀初頭、スイス人のブルクハルトに発見されるまで砂に埋もれ、人々に忘れられた存在であったペトラ。発掘調査は今も続いていますが、まだ全容解明には至っていません。

ペトラ遺跡の敷地内には数多くの遺跡があり、エル・ハズネのほか、円形劇場や王家の墳墓（岩窟墳墓群）、列柱通り、凱旋門なども見られます。さらに奥に進むとペトラ最大の遺跡「エド・ ディル（修道院）」へ。ただし約850段の階段を上った先にあるので、体力が必要です。丘の上からはペトラ遺跡を眼下に収める雄大な景色が広がります。夕暮れが迫ると、陽の光が赤砂岩の遺跡を照らす様子は、まさに絶景です。

ペトラ遺跡 公式HP

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