【視察レポート】画家ルーベンスの故郷・ベルギーのアントワープ街歩き(オランダ&ベルギー/2024年6月視察④)

2024年6月にオランダとベルギーを視察してまいりました、トラベルコンサルタントの四宮です。今回は、オランダのハーグから鉄道で1回の乗り継ぎを経て、1時間30分程で到着したベルギーのアントワープをご紹介します。アントワープはベルギー北部のフランダース地方にある古都で、ダイヤモンドの研磨業が盛んですが、日本では名作アニメ『フランダースの犬』の舞台としてよく知られる街です。

そんなアントワープの街を観光しましたのでご案内させていただきます。ブリュッセルやアムステルダム、パリの都市から日帰りで楽しむことができるため、観光客でにぎわっています。

アントワープ駅

アントワープ駅

アントワープには見どころがたくさんありますが、駅の南側に広がる市街地2km四方に観光地が固まっているので、徒歩でも十分に観光が楽しめます。今回訪れたオランダ、ベルギーはいずれも世界有数の自転車大国で、歩道と車道の間に自転車道がきちんと整備されています。

整備されている分、ものすごい数の自転車がものすごい勢いで往来するので、慣れないと歩道を歩いているつもりがうっかり自転車道に入り込んで、危ない目に遭うことになります。オランダ、ベルギーの街を徒歩での観光する際には、自転車道にはくれぐれも気を付けましょう。

駅に降り立った瞬間、思わずキョロキョロと上下左右を見回してしまわずにはいられないほど美しい「アントワープの駅舎」。世界で最も美しい駅のひとつといわれるのも納得です。駅に降り立った時はもちろん、翌朝も朝食前の人が少ないうちに写真を撮りに出かけました。

駅正面玄関

駅正面玄関

2階プラットホームの屋根

2階プラットホームの屋根

1階中央吹き抜け

1階中央吹き抜け

長い駅舎が続きます

長い駅舎が続きます

大通りから見たアントワープ駅

大通りから見たアントワープ駅

アントワープの街歩きで外せないのが、『フランダースの犬』で有名な「聖母大聖堂」です! ゴシック様式の美しい建築と、ネロとパトラッシュが最期に見ることのできたルーベンス作『キリストの降架』を含め、数々の作品を楽しめます。

チケット売り場に置いてあるパンフレットには日本語バージョンがありますので、説明を見ながら自分のペースで見学できます。入場料が必要で、入口付近だけ当日券を買い求めるのに少し列ができていましたが、中は広々として混み合っている感じはありませんでした。

街のあちこちから見える尖塔

街のあちこちから見える尖塔

真っ白な大聖堂内部、正面はルーベンス作『聖母マリア被昇天』

真っ白な大聖堂内部、正面はルーベンス作『聖母マリア被昇天』

祭壇の両側に飾られているうちの1枚が『キリストの降架』

祭壇の両側に飾られているうちの1枚が『キリストの降架』

大聖堂前には、石畳で冷たい床をイメージしたというネロとパトラッシュの像

大聖堂前には、石畳で冷たい床をイメージしたというネロとパトラッシュの像

でも実は、『フランダースの犬』よりも現地でよく知られているのは、このアントワープに巨人がいたという伝説です。

大聖母教会そばのマルクト広場には、伝説の巨人の手を切り落とした古代ローマの少年兵士ブラボー(ブラバント)の像があって、巨人の手をモチーフにしたクッキーやチョコが定番のお土産です。ちょっとシュールな見た目なので買いそびれましたが…。(写真はマルクト広場前の像、向こうに見えるのが大聖母教会です。)

大聖母教会そばのマルクト広場には、伝説の巨人の手を切り落とした古代ローマの少年兵士ブラボー(ブラバント)の像があって、巨人の手をモチーフにしたクッキーやチョコが定番のお土産です。ちょっとシュールな見た目なので買いそびれましたが…。(写真はマルクト広場前の像、向こうに見えるのが大聖母教会です。)

ヨーロッパ最古といわれる「アントワープ証券取引所」。ちょっと道から奥まったところにあるので、外からはわかりにくいのですが、一歩中に入るとその華やかな内装に目を奪われます。建物自体は数回の大火事に見舞われ、その都度手を加えて再建されて、今に至るそうです。今は各種イベント会場として市民に愛されている場所です。入場無料です。

奥まった入口に通り過ぎてしまいそう

奥まった入口に通り過ぎてしまいそう

壁には世界地図。奥に日本が見えています!!

壁には世界地図。奥に日本が見えています!!

壮大なネオゴシック建築とアイアンの繊細な屋根模様が見事に調和

壮大なネオゴシック建築とアイアンの繊細な屋根模様が見事に調和

「プランタン モレトゥス博物館」は、世界遺産にも登録されている、世界で最初に産業印刷が行われた工房と一族の住居。当時使っていた印刷機や出来上がった書物、当時の商人や知識人、芸術家たちが集った豪華なお部屋などを見ることができます。

入口でチケットを購入し、手荷物をロッカーに預けて見学します。画家のルーベンスは、貴族や豪商と交流することで生活の基盤としていましたので、彼の作品である当時の一族の肖像画が、あちこちのお部屋に飾られていました。

美しい建築物と中庭

美しい建築物と中庭

当時の貴重な印刷物の数々

当時の貴重な印刷物の数々

マルクト広場に面する「市庁舎」は、ベルギー最大のルネサンス様式の建物です。外観もさることながら、内部も素晴らしい装飾や壁画が残っているのですが、残念ながら普段は個人では入ることができません。少しだけお見せしますね。

ルネサンス様式の壮大な建物

ルネサンス様式の壮大な建物

市庁舎前のマルクト広場

市庁舎前のマルクト広場

2階の壁には、歴史的な出来事を描いた壁画が並びます

2階の壁には、歴史的な出来事を描いた壁画が並びます

市政を行う会議室

市政を行う会議室

現在、「ルーベンスの家」は改装で休業中です(2024年6月現在)。

2024年8月30日に一部中庭が公開される予定とのことで、完全オープンは2025年以降となりそうです(写真はルーベンスの家の外観)。

2024年8月30日に一部中庭が公開される予定とのことで、完全オープンは2025年以降となりそうです(写真はルーベンスの家の外観)。

最後に、ベルギーといえばチョコレート!ですね。たくさんのチョコレートショップの有名店が立ち並ぶ中でも「チョコレートライン」は、ブルージュ本店と、ここアントワープにしか店舗がなく、地元でも大人気です!

アントワープの繁華街中心のメール通り沿いにあり、その建物は元大富豪の邸宅で、後にはナポレオンやウィリアム1世の宮殿としても使われたとか。 これは美味しいチョコと歴史的建造物観光の一石二鳥です!

「チョコレートライン」入口の看板

「チョコレートライン」入口の看板

ガラスショーケースの中には何十種類もの色とりどりのチョコレートがずらり。選ぶのも大変!

ガラスショーケースの中には何十種類もの色とりどりのチョコレートがずらり。選ぶのも大変!

豪華絢爛な当時の内装はそのまま

豪華絢爛な当時の内装はそのまま

まるで宝石箱のようです!

まるで宝石箱のようです!

壁に飾られた絵画がチョコの高級感をさらにアップ

壁に飾られた絵画がチョコの高級感をさらにアップ

四宮 靖子

トラベルコンサルタント 四宮 靖子

アントワープは、古い歴史的な街並みを守りつつも、新しいモダンな建築やカルチャーも大胆に取り込んでいる、独創的な街という印象でした。ベルギーのブリュッセルから直通列車で約40分、オランダのアムステルダムから約1時間30分、フランスのパリから約2時間とアクセスも良いので、周辺からの日帰り旅行や移動途中の立ち寄りも人気です。1泊できるのであれば、1日をかけて街歩きをするのにちょうど良いサイズ感で見どころも多い街です!

オランダやベルギー旅行をご検討中の方は、ぜひティースタイルにお問い合わせください! その際に立ち寄りスポットで迷われたら、担当コンサルタントにぜひご相談ください。


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